2015年03月04日

映画「KANO」が描く日台の絆

台湾全島が熱狂した。昭和6年、全国中等学校優勝野球大会に台湾代表として出場した嘉義農林が、内地の代表を次々と下し、決勝戦に進出したのだ。現在、夏のビッグイベントとなった甲子園球場を舞台に繰り広げられる高校野球の大会に、当時日本の統治下にあった台湾から代表としてはるばる海を渡ってやってきた台湾南部の嘉義のチームの健闘は、台湾のみならず、全国の人々に感動を与えた。日本人、台湾人。台湾先住民からななる混成チームの善戦、健闘が大きな要因であった。
野球のみならず、ダムを建設し嘉義と台南の平野部を一大穀倉地帯に変え、今日でも台湾で尊敬されている八田與一を登場させるなどストーリーを作っていった。
徹底した人選と演技指導がなされ、監督は先住民が日本に対して反乱をおこした霧社事件を扱った映画「セデック・バレ」を製作した魏徳聖。一番のキーとなる近藤兵太郎監督役には香港映画にも出演したことのある演技派の永瀬正敏を起用した。
 野球をテーマとする映画で難しいのはフォームやプレーがひどいとしらけることだ。約千人ま野球経験者の中から13人が選ばれた。特に嘉義農林のエース兼4番の明捷役には名門輔仁大学の現役野手、曹佑寧が抜擢され徹底的な演技指導を受けた。企画から4年、2014年2月に完成した映画「KANO」は、全島優勝時を再現して、台北から特別列車を仕立て、関係者一同が嘉義に向かい、駅からかっての嘉義の練習場へパレードした。6万人以上か参加し、冒頭から大変盛り上がった。上映開始にあたり「日本の植民地支配を美化するのか」「あんな映画は見るな」といった声も聞かれた。関係者は「観てから批判してほしい」と訴え、一度上映されると大変な人気を呼んだ。
人々に広がる感動と共感
台湾では映画のエンディングマークが出ると、配役、製作関係者、協力者の名がスクリーンに映っている最中でも、観客はどんどん帰ってしまうのが普通だが、「KANO」に限って「終わり」と同時に拍手がおこり、主題歌が終わるまで誰も席をを立たなかったという、
3民族が協力して近藤監督のもと必死でプレーを見せる。特に甲子園に来て決勝進出まで3連投の対中京商業戦では、右人さし指の爪がわれ血染めのボールを投げ続ける呉投手と、それを励ます監督とチームメートの姿に台湾の若い層は感動の涙をぬぐいながら映画館を出てくるありさまだった。
 史実とは若干時期のずれがあるが、ダム完成で水田に水が流れて行くもようと嘉義農林の甲子園出場決定をダブらせる手法も効果的で9月に再上映となった。昭和6年の台湾と日本を舞台とするため、近藤監督と選手の会話はじめ住民の話す言葉のほとんどが日本語で観客は字幕で理解する以外ないのだが、青春ドラマ、人間ドラマとして純粋に楽しめる内容が共感を呼んだ大きな要因であった。
日本でも1月末から限られた映画館とはいえ、全国で上映が開始された。
中国、韓国と関係がぎくしゃくする昨今だが、戦前の台湾でこうした出来ごとがあったこと。なぜ現在、台湾の人々がこの映画に共感するのか、ぜひ見て考えてほしい。(産経新聞、正論。池井優慶応大学名誉教授)
台湾全島が熱狂した。昭和6年、全国中等学校優勝野球大会に台湾代表として出場した嘉義農林が、内地の代表を次々と下し、決勝戦に進出したのだ。現在、夏のビッグイベントとなった甲子園球場を舞台に繰り広げられる高校野球の大会に、当時日本の統治下にあった台湾から代表としてはるばる海を渡ってやってきた台湾南部の嘉義のチームの健闘は、台湾のみならず、全国の人々に感動を与えた。日本人、台湾人。台湾先住民からななる混成チームの善戦、健闘が大きな要因であった。
野球のみならず、ダムを建設し嘉義と台南の平野部を一大穀倉地帯に変え、今日でも台湾で尊敬されている八田與一を登場させるなどストーリーを作っていった。
徹底した人選と演技指導がなされ、監督は先住民が日本に対して反乱をおこした霧社事件を扱った映画「セデック・バレ」を製作した魏徳聖。一番のキーとなる近藤兵太郎監督役には香港映画にも出演したことのある演技派の永瀬正敏を起用した。
 野球をテーマとする映画で難しいのはフォームやプレーがひどいとしらけることだ。約千人ま野球経験者の中から13人が選ばれた。特に嘉義農林のエース兼4番の明捷役には名門輔仁大学の現役野手、曹佑寧が抜擢され徹底的な演技指導を受けた。企画から4年、2014年2月に完成した映画「KANO」は、全島優勝時を再現して、台北から特別列車を仕立て、関係者一同が嘉義に向かい、駅からかっての嘉義の練習場へパレードした。6万人以上か参加し、冒頭から大変盛り上がった。上映開始にあたり「日本の植民地支配を美化するのか」「あんな映画は見るな」といった声も聞かれた。関係者は「観てから批判してほしい」と訴え、一度上映されると大変な人気を呼んだ。
人々に広がる感動と共感
台湾では映画のエンディングマークが出ると、配役、製作関係者、協力者の名がスクリーンに映っている最中でも、観客はどんどん帰ってしまうのが普通だが、「KANO」に限って「終わり」と同時に拍手がおこり、主題歌が終わるまで誰も席をを立たなかったという、
3民族が協力して近藤監督のもと必死でプレーを見せる。特に甲子園に来て決勝進出まで3連投の対中京商業戦では、右人さし指の爪がわれ血染めのボールを投げ続ける呉投手と、それを励ます監督とチームメートの姿に台湾の若い層は感動の涙をぬぐいながら映画館を出てくるありさまだった。
 史実とは若干時期のずれがあるが、ダム完成で水田に水が流れて行くもようと嘉義農林の甲子園出場決定をダブらせる手法も効果的で9月に再上映となった。昭和6年の台湾と日本を舞台とするため、近藤監督と選手の会話はじめ住民の話す言葉のほとんどが日本語で観客は字幕で理解する以外ないのだが、青春ドラマ、人間ドラマとして純粋に楽しめる内容が共感を呼んだ大きな要因であった。
日本でも1月末から限られた映画館とはいえ、全国で上映が開始された。
中国、韓国と関係がぎくしゃくする昨今だが、戦前の台湾でこうした出来ごとがあったこと。なぜ現在、台湾の人々がこの映画に共感するのか、ぜひ見て考えてほしい。(産経新聞、正論。池井優慶応大学名誉教)
忘れられた嘉義農林の活躍
日清戦争の結果、台湾を領有した日本は、植民地当時の一つとして野球を利用した。野球を普及させると同時に、満州、朝鮮とともに外地の中学の代表を日本で行われる全国大会に参加させ、内地との一体化を図ったのである。
だが、やってくるチームの選手はほとんどが日本人であった。現地で生活する日本人子弟が通学する学校が予選を勝ち抜いて出てくるのが通例だった。
台湾代表も大会参加以来、台北一中など日本人選手で構成される台北のチームがは8年連続して甲子園にやってきた。しかし、近藤兵太郎が南部の嘉義農林の監督を引き受け、民族にこだわらず選手を集め、猛練習で鍛えた結果が台湾の地方大会を勝ち抜き、代表として海を渡って甲子園への道へとつながったのである。
この嘉義農林の活躍は戦後の台湾ではほとんど忘れられた出来ごとであった。
50年にわたって統治した日本に代わって台湾を統治することになった国民党政権は、日本時代の遺産を払拭するため、野球もその対象とし、ましてや3民族結束がもたらした甲子園の成果など消し去りたかったのだ。
だが、リトルリーグの世界選手権優勝など、野球が台湾の一体化に効果が在ると判断した政権の方針変更で、ついにはプロ野球まで創設されるに至った。こうした状況の変化の中、先住民が日本に対し反乱を起こした霧社事件を扱った映画「セデッく・バレ」を製作を魏徳聖監督が、この映画のリサーチ中に資料を見つけ、「これは!」と思い、存命中の出場選手はじめ関係者にインタビュ―するなどとして脚本を仕上げた。(正論から抜粋)
私は、野球の顧問として、王貞治氏の名前もあり、技術的指導もあったと推測している。漢民族・先住民・日本人からなるチームを、日本の要人から、指摘を受けると近藤兵太郎監督は、「民族は関係ない!全く関係ない!夫々の若人が一つの目標に向かって頑張っていくことに意義がある!何が問題なのか!」と語気を強めて言い切る場面は、この映画の一つの山場だと思っている。

 私は、過去の台湾の人達、並びに今の人達から、本来の日本人の姿はどうであったか、又、日本人としてどうあるべきなのか、ついて多くを学ばせて頂いた。
児玉源太郎・後藤新平・新渡戸稲造などの先達が台湾でおこなった施策についても
人によって異なる批評もあることは承知しているが、彼らは、少なくとも植民地としての対応ではなく、日本の領地として本土と同等同様な考えで台湾の近代化に臨んだと理解している。私は戦後の教育を受けた。封建制度・教育勅語・修身…、などの言葉には、充分な理解を放置したまま、心をとざしてきた。しかし、今改めてその中身を思慮した時、今の日本人が、忘れさせられた、ものがある。と実感している。
台湾の人達から、その想いを、思い起こさせてくれたことに、深く感謝するものです。私は、心身統一合氣道という武道を通じて、台湾の多くの人達との6年にわたる交流を重ねて来た。台湾に、和を重んじる日本精神、武士道精神を、そして、人をつくり、組織をつくり、国をつくる為の「四維」すなわち、「礼・義・廉・恥」を涵養して、人格の涵養に少しでも役に立てればこれほど嬉しいことはありません。













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posted by 弘心 at 14:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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