私は「三十六歌仙絵」を博物館で見たとき、何か、心に深く入り込んで来たことに驚きました…。特に襖絵と屏風の構図でした…。全体の配置と色彩…に.見る者に、描く側の感性が…突き刺すように入り込んできたことです。この感覚は今まで味わったことがありません…。そして仮名文字での表現はまさに…脳から腕を通じて手首そして指先と一体となった筆が…まるで生き物のように、「氣」の流れが和紙に伝わり…、一つの微細な線が仮名文字を表現して…言葉を現す…0.1ミリの繊細な線を筆で書き表している、手にもつ筆が筆先が無限に小さくなった先が…下の和紙に接した瞬間、一つの生命を生み出す如く合体する…。筆先と和紙の間に何の抵抗もなく同調する…。まさにアートです。心身統一合氣道も決して相手と対峙しない…相手の氣と同調して、相手の共に行くところへ行く(すなわち導くのである)、そこには、何の抵抗もなく共に流れるように同化する…。全く同じ感覚なのです。
共に美意識を鍛える…。真善美を追求する。アートとサイエンス、直観力と感性の次元なのである。
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