国会議員の不祥事、わが国にリーダーと言うべき人物の嘘偽りの行動…。息子を秘書に…、その人物がこともあろうに首相公邸での不適切行動が公にさらされた…。
親族を招いての宴会は、非常識いうほかない。
いつから総理大臣他要職の行動が問題視されたのか…。
それは第69代大平正芳内・中曾根康弘閣総理大臣までと言っても過言ではない。
それ以降の人物は、何かと問題を抱えた。
大平正芳氏などは、帝王学を学んでいる。それが精神の大きなバックボーンとなり、人物を作り上げているのである。
大平正芳氏の座右の書は何か…。中国古典の「論語」、「孟子」
、「十八史略」など。日本のものとしては「日暮硯」と「言志四録」。特に自分を高め、指導者としての心得を学ぶには、やはり「言志四録」が一番であると。
したがって今の岸田総理大臣などは、帝王学を学んでいない。
学んでおれば、不祥事が起こるはずがない。
ましてや息子に、何が人間として必要か、についての教育がなされておれば…公邸での前代未聞な恥じずべき行動が起こるはずはない。
私は想う。昔の人と今の人との学問の違いを。
「言志四録」をよんでみて、江戸時代のと我々現代人とでは、教育・学問にに対する姿勢が根本的に違っていた、人間の鍛え方が大きく異なっていたということである。
日本資本主義の父といわれた渋沢栄一は、江戸期の学問を受けた一人だが彼は五歳のころから「四書」「論語」「孟子」「大学」「中庸」を読み、十五、六歳までに「五経」(易経・詩経・礼記・春秋) さらに「小学・史記・十八史略・文選」などの中国古典を読破したとある。これだけの教養を身につけていたのである。
今の政治家や経済人で、これらの本を読んだことのある者は何人いるだろうか…。
指導者と名乗るものは、己の素養について一度振り返ってみるがよい。自らの心を知ることこと、そして相手の心を知ることが第一歩である。そのためには何を為すべきか…。
物事の真理を悟ったものこそ、指導者と言えるのではないか。
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