心身統一合氣道というものが誕生する以前から、教室を持って多くの人たちと接してきた。藤平光一先生が財団法人合気会の総師範部長をされ海外に指導されていた時期。
1974年、私は合気会で学び、合気会で初段・三段の時に高槻市で「合気道高槻スポーツ少年団」を結成して子供クラス120人を教えていた。
そして藤平光一先生が合気会総師範部長を辞職。私も合気会を辞め藤平先生に師事。藤平先生は心身統一合氣道を創設されたのを機に、心身統一合氣道を学んできた…。
そして現在に至るまで、延べ約15万人の修練生との出会いをさせて頂いた。
感謝以外何物でもない。
その間、合気道を学ぶ人の姿勢が大きく変わってきた。
私は生涯の師として仰いだ陽明学者安岡正篤先生に「人として上に立つものの心得」学び、そして藤平光一先生が創られた「心身統一合氣道の五原則」に従い常に人と接してきた。しかし、年月が経って有段者になってくると、最初の無に近い状態から少しずつ教わったことを忘れて傍若無人な人間になっていく…。
すなわち人と人との繋がりを忘れて自分が一人でできたような錯覚を起こして氣にいらなければ勝手な行動をとる者が多くなった。
悲しく空しい気持ちになる。それが高学歴の人に多くみられる。
その中には、発達障害を持つ者も含まれる。アスペルガー症候群である。これは心の問題ではなく脳の一か所に欠陥がある病気と言われている。
今までに数名が見つかった。高齢に達してから出てくる場合もある。
人の恩を大切にする。人として無くしてはならないものである。武道は師弟関係で成り立つ。
しかし、現在はそのような関係を保つことはむつかしい。ハラスメントなどという概念が入って東洋思想が希薄になりつつある。
人は一人では生きられない、多くの人との関りで生かされていくものである。そのことに対して畏敬の念を抱くのは、当然のことと言わなくてはならない。
そのために私は「真の人間としての人格・品格を創る12の徳目」を表した。
その中でも「朋友の信」「謙遜」「徳器成就」は極めて自らのものとしなければならないことは言うまでもない。
勿論、上に立つ者の人格が求められることは言うまでもない。
人と人との繋がりを大切にする。そこには礼儀が存在する。
学習塾とは決定的に異なることを認識すべきある。
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