2025年08月14日

心身統一合氣道の思想性について



心身統一合氣道は、合気会の総師範部長として唯一その実力を、植芝盛平翁から合気道最高位十段を允可された藤平光一によって1974年5月に創設されたものである。(敬称略)
心身統一合氣道の技は、他の合気道とは全く異なる思想性をもつ。
藤平光一先生の著書、「写真解説 合氣道(1959年9月)」。「心身統一合気道(1972年4月」。「心身統一原論(1976年10月)」。などにおいて思想性について詳しく語られている。
「写真開設 合気道」の発刊において、中村天風先生が次のような序文を書かれている。
                序
いまや燎原の火のように、日本の武道界を風靡しつつある合気道は、古来近来わが邦において創見された各種武道の中で、その優れたる特徴を見るとき、最も近代的武術であると称乎するに値する。
 由来この道は、予の年来の盟友であり、現代のわが邦武術者中、夙に儕輩の群を凌ぐ一偉材として嘖名ある、心−氣−力の一致という忽がせにすることのできない名文の上に立脚し、その一つ一つが天地の大道たる順逆の真理にもとづいて組織されているという、まことに高度の実価を保有する合理合法の錬心護身の正法なのである。
 そして、本書の著者である藤平光一君は、植芝門下十数万人の中の最高段であって、斯道錬道の点においては、実に現代日本における白眉の人で、既に日の名声は海外に及び、これまで米国政府より招聘を受け、数回にわたって渡米され、この道の実地指導に尽くされ、その功により、現にハワイ警察の名誉キャップテンたる資格を与えられ、厚遇されている。
特に、藤平君は、武道の一切は、その何たるとを問わず、術技は、末葉であって、その大本は「心」なりと明悟されて、慶応義塾大学卒業後、予の主宰する天風会に入門され、爾来実に十数年にわたり、予の創建した第一義的人世道たる心身統一法の実際践行に熱烈に努力され、いまや、如実にその功讃を厳顔し、いわゆる武道百般の極意とする「有事無事常若無心」の大定妙境を悟入し得て無礙心境の堂奥に達入した、予の門人中有数の俊豪となり、予とともに世道人心の誘掖に尽瘁されている。
 今、この人にして、まさにこの著あり。
蓋し、達人の説破するところ、必ずや書外の秘韻に触れしめ、不立文字たるこの道の極意の精妙をも、おのずから感得させるところ多々ならんと確信するものである。
 よって、ここに敢えて快く序言を載して、委嘱の責を果たす次第である。
  一千九百五十九年盛夏
                       旺喇昆呍陀 中村天風識
この序文において、中村天風先生は真の合氣道とは何か、について喝破されている。
中村天風先生が、この序文を書かれるにあたり、如何に藤平光一先生の技と、その術理が理にかなっているか、について熟知されているのかが窺える。
藤平光一先生は著においては、合気道の根本精神として、次の項目において述べている。
・大自然と合気道
・万有を愛する精神
・争わざるの理
・「氣」の原理
・心身統一法
・心と身体のとの関係・臍下の一点
合気道の技が数百、いやそれ以上に存在すると言われている。その技の中から精査されて三十体技に纏められた。
今から48年前……藤平光一先生から口伝で伝えられたことを伝えたい。
心身統一合氣道は、一つ一つの技・体技には思想性がある。
思想性とは、「ある考え方や主義主張に、思考や信念、価値観などが体系的にまとまっている状態を表す言葉」である。
則ち、思想性があるということは、表面的な理解だけでなく、物事の本質や根源深く考察していることを意味する。
したがって、形だけを真似をするのではなく、その背景にあるものを掴み理解し表現しなければならない。
決して相対的関係を造ってはならない。
技・体技は、決して投げようとしてはならない。相手の氣を導いて、相手の行きたいところに行かせてやる。
則ち、技は相手の氣を上下に導き、崩すことが最終となる。
その為に、心身統一道において、自らの心身の状態を知り、臍下一点に心を沈めることを自覚する。
さらには、「姿勢・視線・間合い」を、技は、「氣・リズム・大きさ」を遵守する。
正しい、正面打ち・横面打ち・突きを会得し、間合いを自らのものとする。
心とは何か、心が身体を動かす原理、を熟知することに努めなければならない。
心身統一合氣道の極意は、「全身の力を完全に抜く」ことにある。
その理念は、「争わざるの理」則ち、四無量心であり、目的は「人格の形成」にあることを肝に命ずることである。
そして、全ては心で始まり、心で終わる。
posted by 弘心 at 23:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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